メック解説&運用(30t)

 ハッサー 




 一撃離脱。気分は”D線上のワルツ”(by 銀英伝)
3020年代
HSR−300−D ハッサー HUSSAR

背景
 ハッサーは星間連盟防衛軍(SLDF)において最も広く使用された軽量級メックの一つです。本来は歩兵部隊への火力の供給のために設計されました。また、しばしばソーン(20トン)部隊に配備されています。紙のような装甲と引き換えに得た最高時速151キロにも達する機動力は1対1の戦闘において相手の攻撃を非常に当てにくくしています。
 2630年のライラ領内ウータンの反乱において、「死神の指」と呼ばれる10体のハッサーが投入されました。高機動力を活かした一撃離脱戦法をとり、攻撃を受けた反乱軍が振り返ると、はるかかなたに引き上げていくハッサーの背中しか見えなかったと伝えられています。「死神の指」部隊は反乱軍の作戦行動を3週間にわたって遅滞させ、しかも損害は10体中3体のみという快挙を成し遂げています。

仕様
機動力 9/14/0 2’790’840CB
放熱能力 10
装甲 24
武装 名称 装備位置
大口径レーザー 胴中央

一般戦術
 ハッサーの特徴は何と言ってもその脚力です。ローカストすらしのぐこの脚力に追いつけるメックはほとんど存在しません。武装もこの重量では珍しい大口径レーザーです。ただし、この機動力と火力の高さのため、装甲はきわめて薄くなっています。このメックにとっては小口径レーザーですら脅威となります。そのため全速移動しつつ、相手の射程外から大口径レーザーを射つというのが基本戦術となります。

対軽量級の戦術
 24点という装甲の薄さは、たとえ軽量級であっても正面から撃ち合っては危険です。マシンガンや小口径レーザーですらやすやすと装甲を剥ぎ取っていってしまいます。まして中口径レーザーならどこに当たっても中枢に入ってしまいます。決して相手の武器の近距離に入り込んではいけません。
 軽量級はほとんどのメックが中口径レーザー以下で武装されています。ハッサーからでは近距離でも相手からは中距離、ハッサーから中距離でも相手からは遠距離というレンジでの戦いができるはずです。そこへ全力走行をすれば相手の当たり目はほとんどなくなっているでしょう。なるべく距離を置いた戦いを心がけるべきです。

対中量級以上の戦術
 中量級以上にとってハッサーはスケルトンメックも同然です。PPCが腕に当たれば腕どころかそちら側の胴の装甲まで全部持っていかれてしまいます。しかもほとんどの中量級以上は大口径レーザーやPPCなどの射程の長く、ダメージの大きい武器を装備しており、ハッサーにとって有利な距離は相手にも有利な距離となります。しかもハッサーにとって致命的な大口径レーザーも、中量級以上にとっては一撃で致命傷になることはほとんどありません。
 したがってハッサーで中量級以上の相手をすることは大変困難でしょう。腕に射程の長い武器の積んでいないメックを相手にするのならば、主導権ロールに勝ったときには相手の背後につき、負けたときには遠くへ逃げ去るという戦法で戦うこともできるでしょう。この場合も決して相手に当たり目のある戦い方をしてはいけません。


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