ソードワールド リプレイ 安田班 【1995 秋】  この作品は私(GM)が多治見北高校3年生の秋に行ったものです。 夏休み明けから卒業まで、毎週行っていたセッションをまとめたものです。 卒業までこのあと2本のシナリオをしました。休んだのはセンターの前の週とセンターの週だけ。 受験時に何やってたんでしょうね。ちなみに参加者の半分は3年生でした(笑)。 ☆キャラクター紹介 @イオタ=ファイ=ラムダ(グラスランナー、男、27才)  器用19 敏捷18 知力15 筋力4  生命15 精神26  一応現実派を志す、草原妖精(グラスランナー)のシーフ。見つけた部屋は必ず捜索する。 足し算が苦手なのが欠点? @ジオイド=ムーン=アラセイヤー(人間、男、15才)  器用13 敏捷8  知力13 筋力21 生命20 精神18  がめつい剛力神官。打撃力26のグレソー(グレートソード)がうなる!! 2代目守銭奴。 そのシーフ技能は家捜しをしたいがために修得したという。 @ジェイナス=アースランド(ハーフエルフ、男、19才)  器用13 敏捷16 知力21 筋力12 生命11 精神14  遺失魔法(ロストルーン)を求める慎重プレイの古代語魔術士(ソーサラー)。 パーティの軍師。その実態は元祖守銭奴。 @シンシア(ハーフエルフ、女、年齢不詳)  器用17 敏捷14 知力18 筋力10 生命16 精神18  一見大人しそうなお嬢様。ときどき恐い事をぼそっと言う精霊使い(シャーマン)。 パーティ唯一の常識家、良心の持ち主。 @スージア(人間、男、19才)  器用15 敏捷14 知力12 筋力16 生命18 精神13  顔に薔薇の入れ墨を持つオカマ戦士。その言動はパーティを最もコワい方向へと引きずっていく。 しかし、ある意味ではパーティの象徴といえる。 @GM(神様、男、2000才)  この世界で最も偉い存在(笑)。 第一シナリオ 《水晶のゴブリン像》 @前回までのあらすじ  アレクラスト大陸最大の都市オラン。そこにたむろするゴロツキ……もとい、冒険者達。 彼らのもとにある日、一人の男が尋ねてきた。  男は自分をレナルズ村の村長メイスンだと名乗る。 彼の村は『水晶のゴブリン像』という宝があるのだが、それをゴブリン達に奪われてしまったのだという。 そこで一行に『水晶のゴブリン像』を奪回してきてほしいと頼む。  ジェイナスとの交渉の末、報酬は325ガメルという切りのいい数字に落ちつく。 ジオイド「どこが切りのいい数字だ!」  さっそくメイスンに連れられてゴブリンの村(洞窟)に赴く一行。 見張りゴブリンが2人いたが、ジェイナスの“眠りの雲”の前にあっさりと沈没。 一行は気付かれることなく侵入を果たします。  洞窟の壁の左右に扉があり、中からは話声やいびきが聞こえてくる。 GMとしては扉に“ロック/鍵掛け”を掛けて戦闘を回避してほしかったのだが、 一行は中に『水晶のゴブリン像』があるのかも知れないと思ったのか (それともただ単に押し込み強盗の真似ごとをしたかったのか)強行突破を敢行。  奇襲が成功し、左の部屋にいた鎧なしゴブリン3人は反撃する間もなく1ラウンドで全滅。 右の部屋の鎧なしホブゴブリン3人も奇襲を受け、2ラウンドで全滅。 ただ1太刀を浴びせますが、あっさりかわされてしまいます。 やっぱり、2・3レベルファイター&3レベルシーフにとって、 1レベルゴブリン、2レベルホブゴブリンの相手は役不足でした。 それ以上に、不意打ち判定でGMの振ったダイスの目が3と1ゾロ。奇襲されまくってます。  ちなみに一行はそれぞれの部屋で40ガメルと120ガメルを得ます。  さらに奥に進んだ一行の左に、バリケードが見えます。 一行はバリケードを撤去し、左の道に足を踏み入れます。  左の道は板で塞がれており、先頭の二人(ジオイドとスージア)は破壊を試みます。  ここでいきなりジオイドがクリティカル! 生命点15の板は残り1点になってしまう。 おそるべし、グレソー(打撃力26)。  板をぶち破って乱入してきた一行の前に突如、ゴブリンのゾンビが立ちふさがる。 ここで皆がセージに失敗したため、GMは名前だけ教える事にします。(その方が恐がってくれる)  ゴブリンロードの名前を聞いて一行は戦慄。 4レベルモンスターのゴブリンロードは確かに一行にはかなりの強敵でしょう。 しかも、さっきのゴブリン、ホブゴブリンのダイス運がこっちに来たかのよう。 回避に、抵抗に、11や10が連続します。  シンシアの“ファイアボルト/炎の弾”、ジェイナスの“エナジーボルト/光の矢”を抵抗、 スージア、ジオイドの攻撃を回避します。  さすがに一行は大苦戦。まあ、このシナリオ最大のお化けだからしかたがないか。 イオタ 「ちょお、草原妖精働かせるのやめよーぜ」 ジェイナス 「戦闘要員なんだから、がんばって」 イオタ 「なんでー、非力なのに」 ジェイナス 「クリット(クリティカル)すればでかいからさ」 ジオイド 「俺の名前何だっけ?」 スージア 「おい……」 GM 「駒並べて」 シンシア (リプレイを読みながら駒を並べる)「復習する」 ジェイナス (シンシアの駒を見て)「君まで接敵したら死ぬよ」 シンシア 「あ」 ジオイド 「一発だな」 イオタ 「さーて、イオちゃんからだね」 スージア 「たしか、このゴブリン速かったよね(敏捷度15)」 イオタ 「ん、」 ジェイナス 「おれも敏捷16。ぎりぎり速い」 イオタ 「いっきまーす」 ジオイド 「ちょっと無謀でない?」  そんなことはない。ソードワールドではシーフも戦闘に参加できるようになっているのだ。 イオタ 「攻撃〜14」 GM 「当たってる」 イオタ 「ダメージ3」 ジェイナス 「3ならまず通らないよ」 S氏(横でみてた人) 「通らないね」(GMの台詞を横取りするんじゃない(笑)) スージア 「お次は、猫さん(ジェイナス)」 ジェイナス 「おれは、パス」 スージア 「お次は、おっと、ゴブちゃん」 GM 「んじゃ(ころころ)ジオイドを殴る」 ジオイド 「んおっ」 スージア 「生命力強いからいいじゃん」 ジオイド 「うおりゃば! 〜14」(なんだい、そのかけ声は?) GM 「でも、当たってる」 ジオイド 「くそー」 GM 「ごめんね、6ゾロふっちゃったから。ダメージは11」  GMがダイス振るもんじゃないな(笑)。 ジオイド 「7点とめて、4のダメージ」 ジェイナス 「まだ大丈夫やら」 GM 「ところで、マスター管理表どこにある?」 スージア 「ここ」(それで今まで仕切ってたのか) S氏 「マスター管理表(笑)なぜここに?」 スージア 「お次は、シンシア」 ジェイナス 「シンシアも残りの精神点と相談しないと」 シンシア 「まだひっくり返らないやら」 スージア 「ひっくり返る、いいなー(笑)」 シンシア 「“ファイアボルト”。9」 GM 「それは抵抗してる」 シンシア 「ダメージは8点」 ジェイナス 「8点じゃ、あまり通らないか」 スージア 「ちょっと、それは責任が全てあたしにくるということかな〜?」 ジェイナス 「いや〜、まだ気絶しないっしょ」 スージア 「攻撃。15」 GM 「当たってる」 ジェイナス 「通ったな、え、また回った?(クリティカルした)」 スージア 「基本が17で、追加が5。ダメージ22」 GM 「起きてるわけない(笑)」 ジェイナス 「一撃か」 杉本 「よわいな〜」(そりゃないでしょ、4レベルもあったのに) イオタ 「一撃必殺。いままで苦労したのはなんだったの?」 ジェイナス 「非力ですから」 イオタ 「うっ、だったら主戦力にするなよ」 GM 「もう一回確認すると、部屋にはゴブリンロードゾンビの死体と、 『水晶のゴブリン像』、そしてチェスト(宝箱)がある」 イオタ 「さあ、チェスト開けよか」 S氏 「ミミックだ」 ジェイナス 「仕事、後回しにしていいのかな〜」 シンシア 「先に仕事を……」 イオタ (聞いてない)「罠調べ〜、9の2の3の〜、計算できな〜い」 ジェイナス 「なんでだよ(笑)」 ジオイド 「9+2+3。14」 GM 「じゃあ、何もないように思える」 ジェイナス (ジオイドの方を見ながら)「誰が開けるんだい?」 ジオイド 「お、俺? 嘘やろ(泣)」 GM (鍵を開ける前から何を言ってるんだ)「鍵掛かってるよ」 イオタ 「鍵開けま〜す」 ジェイナス 「なんか間抜けだなあ」 スージア 「すごい間抜けなパーティ」 イオタ 「10」 GM 「開かない」 イオタ 「どうしましょ、も一回開けまし」 GM 「いや、一回失敗すると……」  ソードワールドでは一回失敗した判定は、レベルが上がるか、状況が変わるかしないと、再挑戦できない ジェイナス 「アンロックいきま〜す。(ころころ)大丈夫だよ〜ん、よ〜ん、よ〜ん(オルソン調)」 GM 「開けたんだね? 中には指輪が一つ、銀貨が数十枚、魔晶石が1こ……」 全員 「おおっ!!」 GM 「……あと、目玉が3つ」  全員大爆笑。 ジェイナス 「何の目玉や〜(笑)」 GM 「セージ判定してみて。無い人は平目(さいころ2つだけ)」 イオタ 「ひらめ〜、8」 ジェイナス 「12」 GM 「12じゃ分からない、1こ足らない(知名度13)」 イオタ 「とりあえず燃やしちゃうとか」 GM 「まだ続きがあるぞ。宝箱を開けるとこいつらは浮き上がって向かってくる。 え〜と、(ころころ)1つめがスージア、2つめが、あ、またスージア」 スージア 「うわ〜、ちょっとまてよ」 GM 「3つめが、ジオイド。精神抵抗して。1ゾロでないかぎり大丈夫だけど」 スージア 「うわー! しまった、1ゾロ!」  全員またも爆笑。 ジェイナス 「10点〜(笑)」 ジオイド 「俺は大丈夫」 GM 「なら、ジオイドは大丈夫。スージアは精神点が0になって気絶」 ジェイナス 「げ、主戦力が」  実はこれ、フィアーアイズというアンデッド。このときGMはゴーレムだと思っていた。 GM 「それじゃラウンド始めよか。こいつら一応敏捷24だけど、見つめるだけで何もしない」 イオタ 「燃やすとか」 スージア 「わたしは経験点+10で気絶」 ジェイナス 「おやすみなさい」 ジオイド 「“トランスファーメンタルパワー/精神力譲渡”使うか?」 イオタ 「変な臭いする?」 GM 「ないよ」 シンシア 「“センスオーラ/精霊力感知”」 GM 「何の精霊力も感じない」(本当は黄色い光が見えるはず) ジェイナス 「生きてない。魔法生物か?」 イオタ 「シンシア、あんたが燃やすんだ。丁度となりにいるし」 GM 「松明はクラブ(棍棒)の扱い」 シンシア 「じゃあ、松明で燃しちゃいます。7」 GM 「7? じゃあ、よけた」 全員 「よけた〜(笑)」  しかし、所詮はフィアーアイズ、1レベルです。防御点0、生命点2ではPCの敵ではありません。 イオタのダガーとジェイナスの“光の矢”、ジオイドのグレートソード (お前さっき“精神力譲渡”をする、って言ってなかったか?)の前に全滅してしまいました。 GM 「ぐちゃ〜と目玉はつぶれた」 イオタ 「全部燃やす、僕嫌いだから。燃やす燃やす燃やす燃やす燃やす〜〜」 シンシア 「何だった訳? 結局」 イオタ 「気にするな、燃やす」 GM 「ぼーと燃えた。消えた」 ジェイナス 「帰ったら文献で調べて何か分かるかも」 シンシア 「帰ったら調べよう」 イオタ 「燃やす〜」  チェストの中身は、魔晶石11と400ガメル、 マジックミサイル(シュートアローのように目標に必ず命中する魔法の矢)、 メイガスリング(古代語魔法の達成値に+1のボーナスがある魔力の発動体)でした。 ジェイナス 「やったー、リングもらい」 ジオイド 「俺、売りたい」 シンシア 「けち臭いこと言ってないの」 ジオイド 「600ほど借金が……」 スージア 「私もちょっと借金が、それもナスぴー(ジェイナス)に」 イオタ 「守銭奴(ジェイナス)が欲しいといってるんだから」 シンシア 「私、誰に借りたか分かってないんだ」 S氏 「おいおい」 スージア 「あ、『水晶のゴブリン像』は?」 GM 「『水晶のゴブリン像』は……」 イオタ 「悪趣味(きっぱり)」 GM (気を取り直して)「……。うっすらと埃が積もっているが、その中からでもすばらしい輝きが漏れている」 スージア 「ちょっとまって、それって本物?」 GM(メイスン) 「これは本物の『水晶のゴブリン像』だ」 ジェイナス 「あの〜、ちょっと確認していい? 盗まれたのっていつだっけ?」 GM 「一週間ぐらい前。でもメイスンさんは『この洞窟はぱらぱらといろんな物が振ってくるし、 1週間もすればこれくらいの埃は積もるよ』と言っている」  お、さすがにするどいな。気付かなきゃ「仕掛けられた罠は古そうだ」とするつもりだったんだが。 こりゃ、無理矢理罠を発動させる必要はないな。 スージア 「トラップ系はない? 持った瞬間に」 イオタ 「そうそう、罠発見、9+3の〜12」 GM (発見の目標値より低いんだが、埃に気付いたからボーナスだ)「罠を見つけたよ。 持った瞬間に矢が飛んでくる。像そのものが重りになっていて、持ち上げると矢が飛んでくる。 かわりの重い物を乗せれば大丈夫」 ジェイナス 「インディアナ ジョーンズのレイダースだ」  首尾よく『水晶のゴブリン像』を手にした一行。 メイスンの帰ろうコールを無視して、さらに奥に進もうとします。 ジオイド 「この人(スージア)、気絶したままなんですけど」 ジェイナス 「忘れてた」(“精神力譲渡”を忘れていたのはジオイドの方なんだけど) スージア 「このままでいいよ。観戦してるから、運んでって」 ジオイド 「精神力1点、(ころころ)成功」  一行は奥の道へと進んで行きます。 GM 「扉がある」 ジェイナス 「じゃあ、“ロック/鍵掛け”掛けるとか」(さっきの扉でやって欲しかったな、それ) イオタ 「奥から何か聞こえない? “聞き耳”」 GM 「ゴブリンの声がする。10人以上いるね」  一行は耳栓をしてイオタがマーチを歌い、ゴブリン達の敏捷度順位を1にまで下げる策を使います。 ジオイド 「蹴り開ける」 GM 「中で踊ってる」 ジェイナス 「踊ってる? それはダンスでしょ?」 GM 「あ、そうだ。マーチにあわせてのろのろしている」 ジオイド 「でも、強いのが出てきたらいやだな」 スージア 「ボス級とか」 イオタ 「ぼく、一番後ろね。歌ってるから」 ジオイド (GMの用意する駒を見て)「ちょっと、何匹おんの?」 GM 「ここにゴブリン4人、ホブゴブ3人……」 ジェイナス 「ホブでも3レベルファイター(スージア)が頑張ってくれれば何とかなる」 GM 「この奥に子供ゴブリンが5人ほど……」 ジェイナス 「戦力外」 GM 「子供ゴブリンを守るように数人のゴブリンがいて、あと、奥には負傷したゴブリンが何人か」 スージア&ジオイド 「多い! 多いて、GM! 非道!!」 GM 「全然。ゴブリン達は君達を見ると、奥の扉から逃げようとする」 イオタ 「誰かが逃げ口ふさぐ」(げっ) GM (冷や汗たらたら)「何人かを突破しないと奥へは行けない(皆ごろしにする気か? こいつら)」 スージア 「イオタ歌ってるから、次はシンちゃん」 シンシア 「私?」 イオタ 「なにか魔法で」(やめろぉ、誰か止めてくれぇぇ) ジェイナス 「あのねえ、君達、何でもかんでも殺しちゃダメだよ」(お、偉い!) シンシア 「あ、そうなの?」 ジェイナス 「そうなのって、これは殺戮ゲームじゃないんだから」 スージア 「話、ゴブリン語、誰か持ってない?」 全員 「持ってない」 イオタ 「動物となら」 ジオイド 「あり金全部渡すなら生かして帰すとか」 スージア (嘆息)「あんたねえ、盗賊になれる」(強盗だよ) イオタ 「ちょっとパントマイム技能で、金だせーって」 ジェイナス 「この場は見逃した方がいいよ」(頑張れ!) ジオイド 「ホブゴブリンだけでも殺したい」(何でだ?) ジェイナス 「逃げたいなら逃がしときゃいいの」 スージア 「逃げたい人はあたしも逃がした方がいいと思う」 イオタ 「じゃ、歌うの止める」 GM (ほっ)「じゃ、逃げる。まず子供ゴブリンを逃がした後、けが人ゴブリンとゴブリンが逃げて、 最後にホブゴブリンが逃げていった。 ジェイナス 「メイスンさんに言うけど、『一応『水晶のゴブリン像』を取り戻したから、 ゴブリンを全滅させなくてもいいですよね?』」 GM(メイスン) 「『もちろんだ。もう彼らも懲りたろう。 もし、また何かするようなら、その時考えればいい』」  ふー、危なかった。 ジェイナス 「帰りましょうかね」 スージア 「ちょっとまって、この部屋に何かあるんじゃないの」 イオタ 「そうそう。まず扉閉めて、逃げていった道ふさいで引き返してこないようにして、 それから物色しよう。(ころころ)」 ジオイド 「4たす5の、9」  イオタ、自分で計算しろよ(笑)。 GM 「9ならわかんない」 イオタ 「よくわかんない。まあ、いいや」 ジオイド 「よくなーい」 スージア 「がめつい兄ちゃんがいる」 ジオイド 「意地で出す、ひらめ(ころころ)、10」 GM 「10なら見つかる」 ジオイド 「オッケー! やったー!」(そんなに嬉しいか?) GM (ころころ)「90ガメルほど」 ジオイド 「ラッキー! もらっとこ」 ジェイナス 「俺の守銭奴、君にあげようか?」 スージア 「『もらっとこ』って、そこの兄ちゃん、後で分けろよ」 シンシア 「持たせるだけだよ」  探索を終え、メイスンは馬でいそいそと帰って行きます。 『最初にあった酒場で待っていてくれ』と言い残して。 スージア 「ちゃんとこいつ来るのか?」 ジェイナス 「よし、尾行!」(え、帰らないの?) イオタ 「レッツ ゴー ボクシング」 ジェイナス 「向こう(メイスン)が不注意なら普通に追いかけてもばれないはずだし」 GM (オランに帰ってくれ〜)「馬は全力で駆けて行くが」 ジオイド 「全力はないて〜」 ジェイナス (イオタのシートを見ながら)「敏捷度18じゃ遅いな。取りあえず尾けれるところまで」 イオタ 「その前にさ〜。何で全力で突っ走っちゃうの、あの人〜? 危ないじゃない」 GM (ギクッ!)「祭りまで時間が無いって」 ジェイナス 「余裕じゃなかったか?」 GM 「3日しかないって」 イオタ 「十分あるよ」 GM 「でも、もういっちゃった」 シンシア 「だんだん怪しげになる」 イオタ 「しょうがないけど、追っかける〜」 GM 「足跡なら追えるよ」 イオタ 「そうそう、(ころころ)14」 GM (こういうときに高い目を出すなあ)「足跡は街道から外れている」 全員 「おおっ!」 ジェイナス 「外れたなー、怪しい」 ジオイド 「さあ、殺すか」(飛躍のし過ぎだよ) スージア 「血の気の多い奴」 イオタ 「追っかけようぜ、一応草原出身だし」  結局、足跡はオラン方面へ向かっていた。(メイスンが立ち去った街道はパダへ向かう街道) ジェイナス 「フェイントかー!」  ここでシンシアとスージアのプレイヤーが交代。  オランに戻った一行は、情報を集め、次の事実を知る。  1。メイスンはただの酒のみだ。もちろん、村長なんかではない。  2。メイスンは最近儲け話を探していた。  3。メイスンは盗品屋に『水晶のゴブリン像』を持ち込んだが、高く売れなかったので、持ち帰った。  4。メイスンの家は常闇通りにある。  これらの情報を持って、一行はメイスンの家へと向かう。 ジェイナス 「取りあえず踏み込もう」 イオタ 「踏み込むの? ねえねえ、ここ、裏口とか無いの?」 GM 「ないよ」 ジェイナス 「というわけで、壊してもいいから、いけ、グレソー」 イオタ 「いっけ〜、いっけ〜」  メイスン宅に乱入した一行。しかし、そこにはぼろ雑巾と化したメイスンが。 ジェイナス 「やられたな」 スージア 「『水晶のゴブリン像』は?」  尋問を行う一行に、メイスンは素直に答える。 『メイスンは最低の男だった。賭博と酒で大量の借金をゴードンという人物に作り、 もし、期日までに借金が返せなければ、メイスンの妹が売り払われてしまう。 (ジェイナス 「どっかで聞いた話だな」)メイスンは乾坤一擲の大博打を張って失敗 。ついに冒険者(というよりも強盗)に身を落とした。 彼が狙ったのはゴブリンの村に伝わる『水晶のゴブリン像』。 しかし、撃退されてしまった(負傷したゴブリンがいたのはそのため)。 そこで一計を案じ、トロそうな冒険者一行を引っかけて、ゴブリンの村を襲撃させた。 ところが『水晶のゴブリン像』は金にならず、妹は連れさられ、仲間達もゴードンのもとに去っていった。 そのついでにメイスンはタコ殴りに遭い、『水晶のゴブリン像』は持ち去られた。』 スージア&ジオイド 「トロそーだって?」 イオタ 「トロかったね。確かに」 GM(メイスン) 「『妹を助け出してくれ、報酬は払うから』」 イオタ 「払えねーくせにそういうこと言うな」 シンシア 「借金のかたに妹を取られた奴が払えるの?」 GM(メイスン) 「『実は逃走資金用に4000ガメルほどある。半分残して2000ガメル払う』」 イオタ 「お前はいったい何者じゃい?」 シンシア 「現金、前払いで半分」 イオタ 「とりあえずー半額払え」 ジェイナス 「スタッフで一発」 ジオイド 「グレソーで」 イオタ 「死んだら困るからやめとけよ(笑)」 シンシア 「死ぬ前にお金のありかだけでも(笑)」 GM(メイスン) (なんて奴らだ)「『分かった。一人200払うから、助けてきてくれ〜』」 イオタ 「草原妖精のくせに、なんて現実走ってるんだ、ぼくは。悲しいぜ」 ジオイド 「シンシアに借金返済として200いっちゃう」 ジェイナス 「とりあえず、ゴードンのところにいこう」  まったく、なんてパーティだ。まあ、騙したメイスンの方が悪いか。  一行は再び盗賊ギルドへ行き、ゴードンについて聞き出します。 そして、ゴードンの居場所を教える代わりに、ゴードンに制裁を加えてきて欲しいと頼まれます。 GM 「ゴードンはどうも、ギルドに秘密で『仕事』をしているらしい。 表立つ訳には行かないが、君達が私的な制裁を加えてくるのなら、一人100ガメルぐらいは出そう」 イオタ 「でわでわ〜、教えて欲しいけど、その100ガメルっていうの110ぐらいにならない?(笑)」 シンシア 「盗賊ギルドに刃向かうのは」 ジオイド 「やめようぜ、恐いから」 イオタ 「やっぱり。じゃ、そういうことで、教えて」 GM 「じゃ、教えよう」 イオタ 「家の中がどんな様子かはわかんない?」 GM 「そこまでは無理だ」 シンシア 「今、昼?」 GM 「うん」 ジェイナス 「夜に奇襲したいの?」 シンシア 「それもあるけどさー、精神点が半分に減っとるもん」 イオタ 「それよりご飯食べたい」 ジオイド 「寝まひょか」 ジェイナス 「ここまできて休憩かい」 イオタ 「ご飯たべたい」  結局、一行は6時間休んで夜に襲撃を行うことになった。 ジェイナス 「全快や〜」  一行の作戦は、イオタとスージアが妹救出作戦を行い、 他の人がゴードン本体を突く、というものに固まったようです。 イオタ 「鍵とか掛かってない? このお家?」 GM 「正門は当然掛かっている」 イオタ 「開けまし」 シンシア 「窓から入るとか?」 ジェイナス 「やめい」 イオタ 「じゃあ、開けま〜す。9たす6、え〜と……」 ジェイナス 「……15だね」 GM 「開いた。中にはここに見張りが一人、(ころころ)寝てる」 ジオイド 「寝てる?」 GM 「うん」(昼なら起きてたのに) イオタ 「縛りましょう」 ジオイド 「殺しちゃえ」 スージア 「殺すっちゅうのはありか?」 イオタ 「猿ぐつわ掛けましょ」 GM 「うーむ。何もできない」(役にたたんな、この見張り) ジェイナス 「階段は上へ?」 GM 「うん」 ジェイナス 「それじゃ、用はないな」 GM 「声はするよ。その中にメイスンと一緒にいたアルバートという下男の声も」 イオタ 「女の声はしない?」 GM 「するけど、君達はメイスンの妹の声を知らないから、誰の声かは分からない」  救出隊は1階を捜索します。 GM 「こっちは物置」 イオタ 「物色できる?」 GM 「できるけど、物音しなかったかどうかの判定もしてもらうよ」 ジェイナス 「そんなことするなよ」 スージア 「と、とめる」  結局、倉庫と台所しか1階にはない。 イオタ 「ご飯漁ってこ、お腹空いたから」 ジェイナス (ため息)「だから……」 GM 「こっちもただの倉庫」 ジオイド 「なら2階だな」 イオタ (地図上の空白を見て)「ねー、倉庫のさー、倉庫のさー」 シンシア (聞き流している)「とにかくうちら、上に上がろか」 イオタ 「縛ったのから聞くのは?」 ジェイナス 「音たてられたら、困る」 シンシア 「いまここに集合しているんだ、全員で上に行こうか」 ジェイナス 「もう、俺ら上に行ったんじゃないの?」 GM 「調べるのに時間は掛からないし、一緒でいいんじゃない」 ジェイナス 「じゃ、そうしましょか」  上には3レベル2人、2レベル4人だから、主戦力が2人も抜けるのは危ないと思うぞ。 GM (マップを描いている)「階段上がるとこうなって……あれ、スライドしてる(笑)」 K氏(横で見ていた人2号) 「設計ミスだな」 GM 「忘れてくれ。昇るとゴードンさんが待ちかまえている。メイスンさんの元部下も」 イオタ 「ところで、メイスンさんってついてきたっけ?」 GM 「ないない」 ジオイド 「あんな足手まとい、いらん」  いらんって、一応シーフ2レベルあるんだよ。 シンシア 「きついこと言いますねんの」 ジオイド 「だって、お金くれなかったもん」(全額、借金の返済に消えた)  おまえ、金を基準に物見てんの? イオタ 「守銭奴の称号、こっち(ジオイド)にしたほうがよいのでは」 ジオイド 「もうもらってる(笑)」 GM 「階段は一度に二人しか昇れないけど」 シンシア 「イオタとスージアでいこうか」 GM 「階段の上は5人いる。ハードレザー&ブロードソードが2人、スタッフ&ローブ、 ゴードンさんの前にもハードレザー&ブロードソード。ちなみに、君達に気付いている。 シンシア 「さすが盗賊ギルドの人」 ジェイナス 「メイスンの妹はどこだ」 GM(ゴードン) 「『教える訳にはいかない』」 シンシア 「答えるわけないじゃん」 ジェイナス 「一応礼儀として」 イオタ 「敏捷度18っす」 GM 「速いなあ」 イオタ 「ぼく前いって、てってってっと、弱そうなの」 ジェイナス 「ソーサラーいっちゃって」 イオタ 「こいつ〜(ローブ)、11」 GM 「じゃ、よけてる。ローブは敏捷16だから、ジェイナスと同時だ」 ジェイナス 「“眠りの雲”」 GM 「ゴードンと、ローブと、ハードレザー2人入る」 シンシア 「てことは、イオタも入ってる」 GM「そうだね」 ジェイナス 「だめ、かかんね〜、11」 GM 「ゴードン眠ってない、ローブ眠ってない、ハードレザー眠った、もう一人は眠ってない」 イオタ 「抵抗〜、大丈夫」 GM 「ローブはいきなり目の前のイオタを殴る」 スージア 「うわー、殴るか」  ふっふっふ、ひっかったな。実はこのローブ、ソーサラー技能は1レベルしかなくて、 ファイター技能が3レベルもある。 GM 「お、6ゾロ振っちゃった」 イオタ 「だめ、よけれない」 GM 「ダメージ10点」 ジオイド 「なんじゃこりゃ。強いぞ」 イオタ 「4点ふせいで、6点」 GM 「次は、ハードレザー2人と、スージアとシンシアが同時」 スージア 「アウトレンジ攻撃できるのを殺しとこう」 GM 「誰も弓は構えてない」 スージア 「なら、こいつ(右端のハードレザー)にいこ」  おっと、まずい。そいつはシャーマン技能だけでファイター技能はないんだ。 スージア 「9」 GM 「当たってる」 ジオイド 「えらい、回った!」 スージア 「ダメージ15」 GM 「気絶寸前だ。ぎりぎり立っている」 シンシア 「前の二人がじゃま。後で動くのはダメ?」 GM 「敏捷度を0にして、行動をラウンドの最後に遅らせることは出来るよ」 シンシア 「じゃ、そうする」 GM 「ゴードンの前のハードレザーは寝てるのを起こす。そして、右端のスージア前のハードレザーは、 ファイアボルトをぶつける」 ジオイド 「なんでや!」 ジェイナス 「そうか、ハードレザー! その可能性を考えておくべきだった」 GM 「スージア。抵抗しとくれ」 スージア 「低い、9」 GM 「それでも抵抗された。ダメージ4点」 スージア 「1点抜けた」 ジオイド 「よし、起きたばっかのハードレザー」 GM 「あ、目が高いな(転がっている人は攻撃と回避に−2のペナルティをうける)」 ジオイド 「12」 GM 「当たってる」 ジオイド 「ダメージ8点」 GM 「ちょっときた。倒れない。シンシアは?」 シンシア 「“ウィルオーザウィスプ/光の精霊”って横の人に当たる?」 GM 「ないない、ファイボもエナジーもマジックミサイルも自動命中」 シンシア 「“光の精霊”をゴードンに…(1ゾロ)…ひどい!」 ジェイナス 「10点〜〜」 GM 「ラウンドの終わりに、この部屋からスケールメイルを着たファイターが出てくる」 全員 「げげっ!」  2ラウンド目、イオタはローブの前から離れて、シャーマンだったハードレザーを殴りにいきますが、 厚くもない鎧に阻まれてダメージが通りません。  ジェイナスは“眠りの雲”でローブと2人のハードレザーを眠らせます。  続くスージアは、シャーマンを沈めます。(生死判定に失敗。早くも人殺しが誕生してしまった)  シンシアはゴードンを“光の精霊”で傷つけます。  ゴードンはローブを起こしますが、ジオイドのクリティカルの前に気絶。  3ラウンド目、イオタはどうしても鎧を通せず、 見かねたジェイナスが“光の矢”をシャーマンにぶつけますが、たいしたダメージはありません。  ローブの攻撃も微弱で、ジオイドに軽傷を負わせたにとどまります。 逆にジオイドの攻撃を受けて気絶してしまいます。  一人残されたスケールファイターの攻撃は空を斬るだけ。 イオタ 「いっきま〜す。9の6の……」 ジェイナス 「……15、なんで計算できないの?」 イオタ 「ほっといて」 ジェイナス 「かけ算まちがえるし……」 GM 「当たってるよ」 イオタ 「ダメージ3点」 GM 「冒険者レベルで止まってる」 ジェイナス 「“眠りの雲”、期待値ー、12」 GM 「耐えてる」 スージア 「攻撃……1ゾロ」 ジェイナス 「10点〜〜。もうこの戦闘だけで3回も」 シンシア 「“炎の弾”、9」 GM 「抵抗できない」 シンシア 「回った〜! ダメージ14点!」 GM 「起きてない」 ジオイド 「よーし」 GM 「戦闘終了」 イオタ 「ちょお、妹は?」  一行は気絶したゴードンを治療して、隠し部屋の場所を吐かせます。そこはイオタが気にしていた場所。  妹を助けだし、ギルドにゴードンを突き出し、『水晶のゴブリン像』を取り戻し、めでたく……終わってないんだ、まだ。  その前に、一行は各部屋を物色して回ります。(他人がみたら絶対に押し込み強盗だよなあ) イオタ 「捜索〜(ころころ)9」 GM 「何も見つからない」 ジオイド 「みんな、探すのだ〜」 スージア 「ひらめで11」 GM 「それなら一振りの剣が出てくる。見つけた人、4つダイス振って」 スージア 「12」 GM 「それなら、必要筋力12、打撃力14のブロードソードだ」  別の部屋には品質の良い鎧もあったんだが、発見できず。 ジオイドはこの後台所で良質のワインを手にいれます。  一行が冒険者の店に戻ってくると、店の主人が出迎えます。 主人の話では、街道にゴブリン達が出没し、『水晶のゴブリン像』の返還を迫っているとのこと。  さっそく一行はジェラードというゴブリン語の通訳を雇い、街道に向かいます。 ゴブリン達に『水晶のゴブリン像』を返し、謝罪と買い込んできた食糧等を慰謝料として渡す事により、 示談は成立。これでやっとシナリオ終了です。  経験点は、最大の障害ゴブリンロードソンビ4レベル×500点=2000点。  戦闘で倒したモンスターの分72点。  話し合いによって解決したモンスターの分62点。 話し合いによって解決した分はボーナスとして2倍され、62×2=124点。  合計で2196点の経験点を得ます。